HMBは筋肉量を増やさない

HMBは筋肉を増やさないし、筋力(瞬発力・パワー)もつけない 効果なし

いまアスリート向けのサプリとしてHMBが人気です。

ダンベルトレーニング

HMB(β-ヒドロキシβ-メチル酪酸)は、必須アミノ酸ロイシンの活性代謝物です。
ロイシンが分解される際に、5%ほどがHMBになります。

ロイシンやHMBには筋肉の損傷を防ぐ効果がありますが、この目的のためには、ロイシンよりHMBとして摂取する方が、量が20分の1で済むし、効率も良いとされています。
つまり、ロイシンは1日20g-60g摂取する必要がありますが、HMBは1日1-3gで十分です。

このため、筋肉が萎縮しそうなケース(たとえば、AIDSや寝たきりや過激な減量の場合等)では、HMBを摂取することは、役に立つと考えられます。

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ところが、筋肉をつくる目的では、たんぱく質に合成される必要がありますが、HMBのみでは足りず(実際ロイシンより効率が悪い)摂取しても効果は、ほとんどないというのが本当のところのようです。

HMBの筋肉量を増やす効果

HMBが筋肉量を増やす効果

調査レベル:B
人を対象にした二重盲検比較試験が6件、コーホート研究が1件

効果レベル:C-(効果は非常に小さい)

臨床試験8件中6件が効果なしという結論になっています。

ウェイトトレーニングを行っている22人の若い男性を対象にした試験で、9週間毎日3gのHMBを摂取したグループは、身体の構成に影響はなかった(体脂肪も減らず、筋肉も増えなかった)。筋力もレッグエクステンションの数値が伸びたが、他は変わらなかった。(ベンチプレスや上腕二頭筋のカールの数値はかえってマイナス)
(出典:J Strength Cond Res. 2009 May)

ウェイトトレーニングをしている34人の男性に6週間毎日3gのHMBを摂取してもらった実験では、体脂肪、筋肉量、筋力(瞬発力)に変化はありませんでした。
(出典:Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2001 Sep)

他に、フットボール選手や女子柔道選手を対象にした試験でも、HMBは筋肉を増やす効果を認められていません。

70歳の高齢者を対象にした臨床試験では、ウエイトトレーニングと組み合わせることで、筋肉量は増える傾向にはありましたが、統計的に有意義ではないと判断されています。
(出典:J Nutr. 2001 Jul)

効果ありは2件です。

13.5歳から18歳の28人のナショナルチームレベルのバレーボール選手(男女14人ずつ)を対象にした試験で、7週間1日3gのHMBを摂取したグループは、プラセボグループに対して、筋肉量が増加した。筋力もレッグカールなど一部の項目でアップした。
(出典:Eur J Appl Physiol. 2011 Sep)

37人のふだん運動していない男性を対象にした試験で、ウェイトトレーニングをしながら8週間HMBを毎日3g飲んだグループは一部の筋力テストのスコアが上がった。(ただし、バラツキが大きい)。筋肉量も3gのグループは増加したが、6gのグループは増えなかった。
(出典:Med Sci Sports Exerc. 2000 Dec)

と、成長期の少年少女やふだんトレーニングをしていない人を対象にしたものになっています。(後者は試験の精度にも疑問があります)

まとめ:HMBには筋肉量を増やす効果はあまりない。
筋力(瞬発力)を増やす効果も非常に小さい。とくにふだんトレーニングしている人には望み薄。
ただし、筋肉の衰退期にある高齢者や成長期の少年には少し期待できる。

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