DHEAは女性の認知機能を改善するか

DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、人間の体内でつくられる男性ホルモンの1種です。女性の体内でもつくられています。

DHEAをサプリメントとして摂取した場合、体内の要求に応じて、テストステロン(男性ホルモン)にもエストロゲン(女性ホルモン)にも変化するとされています。
*DHEAでエストロゲンが増えるケースは実験で確認されています。

DHEAサプリメント

一方で、認知症と性ホルモンの関係が言われます。
アルツハイマー型認知症は女性の方が男性の1.5~1.8倍発症しやすいですが、これは女性の寿命が長いということだけでは説明できないからです。

では、DHEAを投与することで、認知機能は改善するのか、東大でも試験が行われているので紹介します。

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DHEAの認知機能を改善する効果

DHEAの認知機能を改善する効果

調査レベル:C
人を対象にした二重盲検比較試験が2件

効果レベル:C+(効果があると思われる)

二重盲検比較試験が2件のうち、高齢女性に対しての試験はDHEAが認知機能の改善に効果が認められています。この試験は、日本老年医学会で発表されたものです。

軽度から中度の認知障害を持つ65歳から90歳の高齢日本人女性27人を対象にした試験で、6ヶ月間毎日25mgのDHEAを投与された12人は、血中テストステロンが増加し、認知機能も各テストのスコアが改善した。とくに、言葉の流暢性の改善が著しい。
(出典:Geriatr Gerontol Int. 2010 Oct)

各テストのスコアの改善度をDHEAを投与されなかったグループと比較すると次の通りです。投与されなかったグループがスコアが悪化しているのに、DHEAを投与されたグループはスコアが改善しています。

認知症評価スケール DHEAグループ 偽薬(プラセボ)
ミニメンタルステート検査 +0.6 ± 3.2 -2.1 ± 2.2
長谷川式簡易知能評価スケール +2.8 ± 2.8 -0.3 ± 4.1
バーセル指数 +3.7 ± 7.1 -2.7 ± 4.6

一方で、認知症でない男性の高齢者については、テストステロンは増えるものの、DHEAの認知機能への影響は否定されています。

肉体的に弱いとされた、70歳以上の高齢男性83人を対象にした試験で、36週間DHEA50mgを投与されたグループは、テストステロンがアロマターゼ阻害薬(ホルモン療法に使われる薬)を投与されたグループと同じくらい増加した。さらにDHEA50mgとアロマターゼ阻害薬両方を投与されたグループは単独使用の2倍以上テストステロンが増加した。その結果、肉体的強度も改善した。
認知機能の低下については、ミニメンタルステート検査の結果では変化がなかった。
(出典:J Clin Endocrinol Metab. 2006 Oct)

以上から、女性の認知症については、DHEAの定期服用で認知機能の改善が期待できますが、より詳しい試験が臨まれます。

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