クロムのヘモグロビンA1cを下げる効果は…

ヘモグロビンA1c(HbA1c)は、糖の代謝を表わす生体指標です。
だいたい過去2か月間の平均血糖値がわかると言います。
血糖値は少しのことで大きく変動しますので、管理の目安としてはヘモグロビンA1cの方が血糖値より重要視される傾向にあります。

ヘモグロビンA1cが、6.1%以上(国際標準値で6.5%以上)だと糖尿病と診断されます。

これから暫くヘモグロビンA1cを下げるサプリメントはないか探してみたいと思います。

クロム(クロミウム)

もっとも臨床試験が行われているサプリは、クロム(クロミウム)です。
クロムは、体内に微量に存在する必須ミネラルで、クロムは、糖の代謝を正常化し、インスリン抵抗性を改善する働きがあると言われていますが、サプリメントとして摂取して効果があるのでしょうか?

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クロムのヘモグロビンA1cを下げる効果

クロムのヘモグロビンA1cを下げる効果

調査レベル:A
人を対象にした二重盲検比較試験が16件、メタ分析が1件

効果レベル:C-(効果は非常に小さい)

17件のクロムのヘモグロビンA1cへの影響を調べた実験のうち、効果があるとされたものは6件に過ぎません。11件で効果が否定されています。

クロムの摂取がヘモグロビンA1cを下げるとされたものも、それほど大きな変化ではないと思われます。

93人の2型糖尿病患者を対象に行われた実験で、28週間200μgのクロムを1日2回摂取したグループは、血糖値がプラセボ(偽薬)グループより下がった。ヘモグロビンA1cもわずかに下がった。体重や血圧、その他の脂質代謝のパラーメータに変化はなかった。
(出典:J Nutr Biochem. 2002 Nov)

ヘモグロビンA1cが8.5%以上の2型糖尿病患者30人を対象にした実験で、毎日1000μgのクロムを投与されたグループは、血糖値が11%減り、ヘモグロビンA1cは平均0.7%(10.2%→9.5%)下がった。
(出典:J Clin Biochem Nutr. 2008 Nov)

一方で、なしとするものは

過食症の患者24人を対象に行われた実験では、6ヶ月間毎日1000μgを投与されたグループも、600μgを投与されたグループも、食欲を減らさなかった。血糖値やヘモグロビンA1cの数値は減る傾向にあったが、プラセボグループと有意差はなかった。
(出典:J Psychosom Res. 2013 Jul)

2型糖尿病の患者20人(男性11人、女性9人)に8週間ビール酵母(クロム500μg含有)を摂取してもらったが、血糖値やヘモグロビンA1cに有意差は認められなかった。
(出典:Biol Trace Elem Res. 2011 Nov)

など多数です。

なお、1件だけ少量のクロムを摂取した場合に顕著な効果が見られています。

新たに2型糖尿病と診断された40人を対象にした試験で、3ヶ月間9gのビール酵母(クロム含有量42ug)を摂取したグループは、血糖値が47.6%減り、ヘモグロビンA1cは9.5%から6.5%へ下がった。
(出典:J Trace Elem Med Biol. 2011 Jul)

結論:クロムを大量摂取しても、ヘモグロビンA1cはあまり下がらない。
少量のクロムには効果があるかもしれない。

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