クレアチンで筋肉量増加の正体

クレアチンもHMBと同様にアスリート向けに愛用者が多いサプリです。

クレアチンは、筋肉を動かすエネルギーを生成するのに関わる重要な物質です。

クレアチン

そのため、クレアチンを摂取することで短期的に瞬発力が向上します。これについては、60件以上の人を対象にした臨床試験があって、立証されていると言って良いと考えます。
しかし、サプリメーカーが宣伝しているように、筋肉を大きくしたり、筋肉量を増やす効果があるかというと少し疑問が出てきます。
というのも、クレアチン摂取で増えたように見える筋肉量の正体は、実は水分ではないかと考えられるからです。

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クレアチンの筋肉量を増やす効果

クレアチンが筋肉量を増やす効果は小さい

調査レベル:A
人を対象にした二重盲検比較試験が18件、メタ分析1件,コーホート研究1件

効果レベル:C(効果は小さい)

二重盲検試験の結果は、効果ありが9件、効果なしが9件と拮抗しています。

21人の男女を対象にした試験で、体重1kg当たり0.2g(体重60kgの場合で12g)のクレアチンを摂取したグループは、6週間のトレーニングの結果、プラセボ(偽薬)グループに比べて腕の筋肉量が増えた。男女別では明らかに男性の方が増加している。
(出典:Med Sci Sports Exerc. 2004 Oct)

71歳の男性29人を対象にした試験で、5日間体重1kg当たり0.3g(体重60kgの場合で18g)、その後体重1kg当たり0.07g(体重60kgの場合で4.2g)を摂取したグループは、ウエイトトレーニングの結果、腕の筋肉量と骨密度がプラセボ(偽薬)に比べて増加した。
(出典:J Nutr Health Aging. 2005 Sep-Oct)

他に、19人の男性に対して行われた試験でもクレアチンの大量摂取で筋肉量が増加しています。(出典:Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2003 Dec)

ただし、効果ありとされているものもかなり微妙なものも多いです。

33人の大学フットボール選手を3つに分けて、それぞれプラセボ(偽薬)、クレアチン、クレアチン +ベータアラニンを10週間摂取してもらったところ、筋力・瞬発力(ベンチプレス・スクワットなど)はクレアチン、クレアチン +ベータアラニンがプラセボに比べて優位であった。筋肉量はクレアチン +ベータアラニンのグループがクレアチンだけのグループより増えた。
(出典:Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2006 Aug)

→ クレアチンだけの場合はあまり筋肉量は増えず、クレアチンとベータアラニンをあわせて摂取した方がずっと増えています。

一方、効果なしははっきりしています。

ダンベルトレーニング

ラグビー選手18人に対して行われた試験で、体重1kg当たり0.1g(体重60kgの場合で6g)を毎日8週間摂取したグループとプラセボ(偽薬)のグループでは体重、体脂肪、筋肉組織の増え具合とも差異はなかった。
(出典:Appl Physiol Nutr Metab. 2007 Dec)

水泳選手が21日間20gのクレアチンを摂取した試験でも、体重や体組成に変化はありませんでした。(出典:J Sports Med Phys Fitness. 2007 Mar)

ということで、クレアチンは瞬発力はつけるものの、筋肉を増やす効果はあまり期待できないようです。

では、なぜ混在した結果になるのでしょうか?
1つの理由として次のことが考えられます。

そもそも、筋肉量は体重から体脂肪を引いて測ります。
実際はそこに筋肉以外に、臓器や骨や脳や体液などもあるのですが、臓器や骨や脳の重さはほとんど変わらないため、変化する筋肉とグリコーゲンと水分の量を推定しています。
クレアチンを摂取する際には大量の水を飲むことが欠かせません。
これは、クレアチンには筋肉に水分を引き込んでいく作用があるので、必要水分量が多くなるためです。もし水分を摂らないと胃けいれんなどを起こす恐れもあります。

つまり、筋肉の重さが増加したのは、筋肉の組織が大きくなったのではなく、筋肉に含まれる水分量が多くなったためであって、筋肉が増えるという結果は2つが混同されている可能性が高いと思われます。

まとめ:クレアチンは瞬発力を高めるが、筋肉は増やさない

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