イトヒメハギは認知機能を改善するか

アルツハイマー型認知症の治療には、アリセプトなどと併用して、加味温胆湯(かみうんたんとう)という漢方薬が使われることが増えています。

加味温胆湯の主成分には、遠志(おんじ)という生薬が含まれていて、これがアルツハイマーに効果があるのではと考えられているからです。遠志(おんじ)はイトヒメハギ(英名:Polygala tenuifolia)の根から抽出したものです。

加味温胆湯

イトヒメハギは中国東部から東北部原産の多年草です。
漢方では、昔から記憶力の向上や認知症に使用されてきました。
漢方の用法では、乾燥した根を毎日3gから9g、お湯に浸したものを飲むようになっています。

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臨床試験ではBT-11というイトヒメハギの根をエタノール抽出した薬が使われています。

イトヒメハギの認知機能を改善する効果

イトヒメハギの認知機能を改善する効果

調査レベル:C
人を対象にした二重盲検比較試験が1件

効果レベル:C(効果は小さい)

イトヒメハギが、認知機能を改善するかどうかについては、臨床試験が1件のみ行われています。

65歳以上の認知症ではないが記憶力の低下した53人に対して行われた試験で、BT-11 100mgを1日3回計300mgを8週間摂取したグループは、CERADのスコア及び組織記憶では改善が見られた。
一方で、MMSE(ミニメンタルステート検査)のスコア、言葉の思い出し、言語の流暢性等では、偽薬(プラセボ)グループと有意差はなかった。
(出典:Neurosci Lett. 2009 Nov 13)

CERADのスコアというのは、アルツハイマー病の特徴である老人斑がどの程度の密度で存在するかを数値化したものです。

イトヒメハギは、アルツハイマー型認知症を改善する可能性はありますが、今の段階ではその効果は小さいと言えそうです。

補足:
NCBI(国立生物工学情報センター)のデータベースには載っておらず、世界的に認知されているかは不明ですが、東北大学の実験では、イトヒメハギを含む加味温胆湯によって、MMSE(ミニメンタルステート検査)でも2ポイントスコアがアップしたそうです。
(出典:日刊スポーツ http://www.nikkansports.com/ns/general/health/38/he38_29.html)

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